Untitled

底から浮遊するような唐突さで意識が覚醒する。妙にすっきりとした目覚めだと、寝起きの頭が冷静な分析をする。対して何故か身体は重い。取り除けないだるさが横たわっているのだけどこれ以上眠ることは不可能で、仰向けに寝転がって天井を眺める。

「……ん??」

勢い良く飛び起きると身体の下でスプリングが鈍く鳴った。白いシーツ、濃紺の掛け布団、水色のパジャマ、白い壁紙に茶色いカーテン。シングルベッドに一人取り残されている。見慣れない景色に慌てて××はぐるっと周囲を見回した。部屋の隅に積まれた雑誌やサイドテーブルの空のペットボトルが、ここで普通に生活している者がいる事を告げている。全く身に覚えない場所で一人きりの現状に背筋に冷たいものが這い上がってくる。

よし落ち着け、思い出せ。昨日一日俺は何をしていた?

赤い目覚まし時計は昼近くを指している。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

⋯⋯ tags details

marker[[マーカー]]:マーカー

strong[[太字]]:強調

b[[太字]]:太字

code[[<script>]]:<script>

pre[[xxx]]:
<script>
console.log($1);
<script>