火溜まりにゆくための素足

骨のひとつも残さずに灼く火

ミッドナイトブルーに沈む星雫

黎明にくべても屑にはなるものか

散らばって燃え燦めく

火溜まりにゆくための素足

言の葉の純度でもはかっていて

たった手のひらの上の星を見ていた

まだ踊り足りないならこの夢の終わりまで

翳っていく昧爽まいそうで何もかも結べない

そもそもが獣のための夜だった

この両手に火をつけたがる

夜陰やいんに咲く星の生まれ

めらめらと汚れた灰になどなるな

にんげん的に燃えてくれるかい

すべての終わりを拭い去った

火溜まりにゆくための素足

昧爽(まいそう):夜明け

夜陰(やいん):夜のやみ