Untitled

いに訪れた安らかな時間に、俺の胸は甘く締め付けられた。不思議なことに、先程まで頭を痛ませていた愛憎の入り交じった熱は引いて行き、代わりに訪れたのは目の前の人がどうしようもなく愛おしいという想いだった。

「××」

それは子供のような声音となって、俺の口をついて出た。幼い頃、抱いた恋心を親愛の情だと信じて疑わなかった頃へと、戻ったような錯覚を抱く。

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