Untitled

百、何千という黄色い命火が光の筋となって、まるで星空に届こうとするかの様に立ち昇る。遥かな頭上には天の川が横たわり、そこかしこの草むらで明滅する蛍たち。周囲をぐるっと光の粒で囲まれて、俺たちはさながら小さな宇宙の中に立っているようだった─────と言うのは少し大袈裟だが、その想像は案外しっくりきた。行き交う車や人混みの騒がしさ……そこには決してない脆い脆い空間。文明の証から切り離された場所では、川のせせらぎと風の音、耳を澄ませば2人の呼吸でさえ聴こえそうだった。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

⋯⋯ tags details

marker[[マーカー]]:マーカー

strong[[太字]]:強調

b[[太字]]:太字

code[[<script>]]:<script>

pre[[xxx]]:
<script>
console.log($1);
<script>